羽田空港の利用者数年度別推移

近年における年度別の旅客数は、以下のように推移しています。

(出典元：https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/)

上記を見ると2019年度あたりまでは右肩上がりに旅客数が増えていたことがわかります。2019年度の終盤からは、新型コロナウイルスの影響により旅客数が大きく落ち込みました。しかし、コロナによる影響が発生しているのは、他の空港や施設でも同様です。さらに2021年度には改めて大きく旅客数を増やしていることからも、今後さらに利用者が増えていくことが考えられます。

羽田空港の利用者数月別推移

さらに月別に羽田空港の利用者を確認します。2021年度の月ごとの利用者は、以下のとおりです。

(出典元：https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/)

2021年の4月末～6月は緊急事態宣言が出されていたため、GWでもあまり利用者数が増えませんでした。しかし、7・8月の夏季休暇や2021年10月の緊急事態宣言明けの秋の行楽シーズン、そして12月の冬期休暇などではやはり利用者数が増えています。

羽田空港が混雑する理由

近年の羽田空港が混雑する理由として考えられるのは、主に以下の3つです。

・アクセスの改善
混雑の理由としてはまず、アクセス状況の改善が挙げられます。2015年3月には首都高速中央環状線の大橋ジャンクション～大井ジャンクションの区間が開通し、各高速道路からの羽田空港へのアクセスが大きく改善されました。結果として自動車を利用して羽田空港に訪れる方が増え、駐車場の混雑につながっています。

・駐車場料金の値下げ
駐車場の利用料金の値下げも、自動車を利用する人が増える大きな理由の１つです。2010年の前半までは、国内線ターミナル駐車場の料金は24時間ごとに最大2,500円でした。しかし、国際線ターミナルが開設されると、24時間ごとに最大1,500円にまで引き下げられたのです。1,500円／日という値段は破格であり、特に家族での利用者の自動車使用を増やす結果につながったと考えられます。

・新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言
新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の動向も、羽田空港の、特に国際線の利用者を増やす要因となりました。2021年7月に3度目の緊急事態宣言が発令された東京都において、「窮屈な東京から抜け出したい」という層が想定以上に増えたのです。